企業統合を行う場合の方式の法的分類としては、吸収合併と新設合併の区別があります。
吸収合併とは、合併の当事者となる会社のうちの一つの会社を存続会社として残し、その余の会社の権利義務を存続会社に承継させて消滅させるものをいいます。
A社とB社が吸収合併する場合、される側がBとすると、A社がB社の権利義務を承継し、B社は消滅することになります。
よって、Bの法人格は消滅します。
そして、新設合併とは、合併の当事者となる各会社を解散して、新たに設立する会社に全て承継させる方式をいいます。例えば、新たに設立されたC社に、A社およびB社の権利義務を承継させることになります。
また、厳密に法で定められているわけではありませんが、社会的慣用句として事業規模や知名度の大小関係に大きな差がある場合の合併だけを
「吸収合併」と呼ぶこともあります。
対等合併に対応する言葉として用いられていますが、実内容とは違った使われ方です。
ですから、二つの力関係が対等と思われるならば、実際は吸収合併であっても、新設合併と呼ばれます。
しかし、実際の企業合併がほとんど吸収合併で行われていることからも、「吸収合併」の言葉を用いる場合には、注意を必要とします。